古いテーマのレイアウトを Twenty Twenty-Two で再現してみた

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 wordpress.com で発信している皆さん、サイトの調子はいかがでしょうか?

 どうも上手くいかないということが、増えていませんか?

 札幌 Geezer のこのサイトは、いつの間にかウィジェットが動作しなくなっているなど「あららん?」な状態になっていました。放置気味でしたので、気づくのが遅れてしまったのですが(滝汗)。

 そこで、思い切ってテーマ(ワードプレスのデザイン部分)を入れ替えてみることにしました。その結果が、今ご覧いただいているこのサイトです。

 とりあえず一段落しましたので、作業をしながら気が付いたことをまとめておこうと思います。ドットコムのワードプレスをお使いの皆さんの何かの参考になれば幸いです。

自分が使っているテーマが、既に廃止されていた!

 新たに使うテーマを選ぼうとして、まず驚いたのが、自分が使っていたテーマがリストから消えていたことです。

 「そんなことってある?」と、思いますよね?でも何度見直してもない。そこで、使っていたテーマの名前をリスト画面で検索してみると、以下のメッセージが表示されました:

 これは、ショックです。

 で、表示されたメッセージの “” をクリックしてみると、「廃止されたテーマ」についての説明が表示されました:

 その一部を引用すると、

Web テクノロジーの更新により、古いテーマは視覚的にも機能的にも時代遅れになるため、そのようなテーマは不定期に廃止されます。テーマのデザインが古くなった場合や、サポートが終了した機能を使用している場合には、テーマが廃止されることがあります。

https://wordpress.com/ja/support/themes/retired-themes/

ということなのです。

 この一文には、「はぁ?」と思われる方もいらっしゃると思います。

 でも、インターネット上で提供されているサービスやツール類は、パソコンの処理能力や通信環境などの進化に合わせて、変化し続けることが至上命題です。

 ワードプレスも、その例外ではありません。

 引用したサポートページには、この他にも重要なことが記載されていますので、これからテーマを変更しようとお考えのみなさんは、一度このページに目を通しておくことをお勧めします。

 特に、廃止になったテーマから別のテーマに切り替えてしまうと元に戻せなくなるとのことですから、この点については要注意です。

ワードプレスで現在進行中の変化とは?

 実は、以前このサイトで使っていたテーマ(Maxwell)は、インストール型のワードプレス(wordpress.org)では提供され続けていて、ちゃんと更新も続いています。

以前のテーマ “Maxwell”

 なので、現在の料金プランを「プレミアム」から「ビジネス」に変更すると、このテーマをインストールして使い続けることができます。

 でもこのふたつのプラン、料金の差が大きいですから、個人的な興味を主に発信しているサイトに、ビジネスプランの選択肢はないですよね?

 wordpress.com 側では、そんなことは分かっているはずですが、このテーマだけでなく、他にも廃止されてしまったテーマがあるようで、現在(執筆時点)選択できる無料テーマは、 164 種類。配色が違うだけで同じテーマというのもありますので、以前と比べると寂しくなった印象です。

テーマ廃止の背景にあることとは?

 これはあくまで札幌 Geezer の想像なのですが、廃止になったテーマの多くは、ワードプレスの新機能である「フルサイト編集(詳しくはこちらの投稿を参照)」の導入に消極的な作者によるものなのではないかと思うのです(くどいようですが、あくまで想像です)。

 というのは、ワードプレスのテーマは、以前に使っていた Maxwell もそうなのですが、個人が作っているもが多いのです。

 テーマ作者の側に立ってみると、php や css を学んでコーディングし、出来上がったものを WordPress の公式ディレクトリーに掲載するまでには、かなりの努力が必要だったはずです。

 それが、「新しい技術の導入により基幹部分の仕様が変わりましたので、あなたのテーマもそれに合わせてみませんか?」みたいな状況になったら、どうでしょう?「そんなこと言われても・・・」となるのではないでしょうか?

 長い間慣れ親しんできた事を変更しようとすると発生する、当然の抵抗だと思います。

 フルサイト編集の機能が導入されてから、既に 1 年ほど経過しましたが、このことは、誰もが当たり前の感覚で使ってきた、いってみれば「世界標準」の流れの方向を変えようとしているワケで、急には進まずに相応の時間を要することだと、札幌 Geezer 的には見えています。

 世界のウェブサイトの4割以上がワードプレスで作られていることを考えると、流れを変えることは容易ではないことは、想像に難くありません。

フルサイト編集の何がそんなに優れているのか?

 なぜそこまでしてフルサイト編集にこだわるのかと、疑問に思う方が多いかもしれません。

 札幌 Geezer がここでお伝えできることは、ひとつだけです。

 それは、「誰もが自由に出版できるように」というワードプレス創始者(ブログはこちら)の理念を、使ってみることで体感することができる、ということです。

 以前は、コーディングを学んだ専門家の力を借りなければできなかったデザイン面の変更を、画面上で自分でできるようになった意義はとてつもなく大きいと思いますが、いかがでしょうか?

混在している4種類のテーマを見分けよう

 さて、このようなワケで、現在ワードプレスは、転換期の真っただ中にあります。このため、wordpress.com のテーマのリストには、以下の4種類のテーマが混在しています。

 それぞれ、名称で検索すると表示されるようになっていますが、ブロックテーマだけは、「フルサイト編集」で検索して下さい。

発信ツールは変化し続けるのがデフォルト

クラッシックテーマ

 従来型のテーマです。ページのカスタマイズは、「外観」→「カスタマイズ」で表示される画面内で行います。現在 wordpress.com のリストに掲載されているテーマのうちの約半分程度は、クラシックテーマです。

ハイブリッドテーマ

 クラシックテーマに、フルサイト編集機能の一部が組み込まれているタイプとのことです。リストには、24 種類掲載されていますが、札幌 Geezer はまだ使ったことがありませんので、これをお使いの方はコメントをお待ちいていますw。

ブロックテーマ(「フルサイト編集」で検索すると表示されます)

 テーマを構成する要素が全てブロックで構成されている新しいタイプのテーマです。ページのカスタマイズは、「外観」→「エディター」で表示される編集画面内で行います。

ユニバーサルテーマ

 従来のカスタマイズと新しいエディターの両方の機能を使っているテーマとのことです。ブロックテーマになって変わってしまったメニューやウィジェットに関する部分を、従来のカスタマイズ機能で設定できるものが多いようです。

どの種類のテーマを選ぶのがベストか?

 レイアウトの自由度が高いブロックテーマをお勧めしたいところですが、これはどのようにワードプレスを使っているかで、変わることだと思います。

 クラシックとブロックの両方の機能を兼ね備えたタイプについては、今後、仕様の変更が多そうな予感がしますので、札幌 Geezer 的には、現時点では選択肢とはなりません。

 そうはいっても、両方の機能を融合しようとしているユニバーサルタイプについては大いに興味ありで、将来的にテーマはこのタイプに統一されていくのではないか、という意見をお持ちの方もいらっしゃいます。

 そうした変遷を含めて体験することがお好きな未来志向の方であれば、ユニバーサルタイプが良いかも知れません。札幌 Geezer なら、Blank Canvas または Blockbase を選びますが、真っ白から作り始めるのはちょいと勇気が必要ですよね?

 参考までですが、このふたつのテーマは、作者が Automattic 社(つまり wordpress.com を運営している会社)です。

テーマを変更するタイミングはいつが良いか?

 現在使っているテーマに特に問題がない場合は、急いで変更する理由はないと思います。札幌 Geezer が使っていたテーマのように、既に廃止されていたとなると、これは変更を検討するべきでしょう。

 ただし、ブロックテーマは、WordPress エディター(テーマではなく本文の編集画面のほうです)に慣れていない状態で使い始めると、なにがなんだかわからない状態になりかねません。

 ブロックテーマに切り替えるのであれば、まずは WordPress エディターに慣れておくことを強くお勧めします。日本語マニュアルも充実していますので、参考になると思います。

参考:クラシックエディタ―は、どうなったのか?

 余談になりますが、wordpress.com では、一応は今でもクラシックエディタ―を使えるようにはなっています(サポートの解説はこちら)。

Twenty Twenty-Two (Blue) を選んだ理由

 最大の理由は、最新の Twenty Twenty-Three がテーマリストの中に見あたらなかったからです。あればそちらを選択したと思います。

 その他の理由としては、

  • トップページのデザインを元の Maxwell のようなマガジンスタイルにしようと考えていたのですが、そのイメージに近いものがリストにないこと
  • レイアウトが自由になったのであれば、すでにデザインされているものを活用するよりは、1から始めてみることも経験値の積み上げになると考えたこと
  • インストール型ワードプレスの標準テーマでもあるので、テーマエディターの標準機能を知っておく良い機会になると考えたこと、

などなどです。

テーマを変更してみた結果

 以前に使っていたテーマ、Maxwell と同じようなマガジンスタイルのレイアウトにしたいという目標は、ほぼできました。細かなところで再現できていない部分はありますが、レイアウト的には、とりあえずは満足です。

 ご覧いただいている皆さんの中には、「え?これ Twenty Twenty-Two なの?」と思われている方がいらしゃると思いますが、そのことこそが、フルサイト編集機能の威力です。

 実は、テーマのリストに掲載されているもののうち、ブロックテーマの数はまだあまり多くありません。でもブロックテーマは、デザイン的な自由度が高まったために、やろうと思えばどのテーマから始めても似たような結果を得られるわけですから、基本的なものを一つ使うことができればOKなのです。

 今回、Twenty Twenty-Two にテーマを変更してみて、そのことがよく分かったように思います。

ブロックテーマに変更する前に知っておくべきこと

使えなくなるウィジェットがあること

使えなくなるウィジェットの一部

 画像のような共通のアイコンを使って提供されているウィジェット18種類全てが、ブロックの選択肢から消えてしまうことは、事前に知っておくほうが良さそうです。

 ビジネスプランを使っているのであれば、プラグインを探せばよいだけのことですが、プレミアムプラン以下の場合には、それができません。

 なので現状では、これらに代わるブロックが、早期に提供されることを祈るしかありません。あるいは、もしかするとユニバーサルテーマの場合は、利用できるようになっているかも知れません。この点については、情報希望ですw。

予想よりも時間を要すること

 wordpress.com では、ステージングの機能(見えないところでサイトのコピーをつくりそこで更新作業を進めることができる)が提供されていません。

 なので多くの場合には、札幌 Geezer が行ったように、サイトを公開したまま変更をかけることになります。

 クラシックテーマからクラシックテーマへの変更であれば、ある程度の設定は引き継がれますし、変更をかけてからテーマを切り替えることができるようになっていますが、ブロックテーマへ変更する場合には、それができませんので要注意です。

まずは別のサイトを立ち上げて練習する選択肢もある

 wordpress.com をお使いの皆さんであれば、そのアカウントで別のフリープランのサイトを立ち上げることができます。

 パソコンからだと、ホーム画面の左側メニューに「サイトの切り替え」をクリックすると、そのアカウントで管理しているワードプレスサイトがリストアップされます。

 で、その下に「新規サイトを追加」という項目がありますので、それをクリック。ドメインを選択する画面が表示されますが、練習専用であればドメインは不要なので「後で選択」を選び、フリープランのサイトを立ち上げることができるようになっています。

まとめ

 以上、クラシックテーマ(Maxwell)からブロックテーマへ切り替え作業を行ってみて、気が付いたことをまとめてみました。

 wordpress.com は、有料のプランをお使いであればサポートが充実していますし、今回気づいたのですが、日本語のマニュアルもしっかりとしていますので、手間さえ惜しまなければ(というよいも札幌 Geezer はそこが楽しい)、みなさんご自身の手でテーマを切り替えることができると思います。

 くどいようですが、ワードプレスに限らず、ネット上で提供されているツールは、変わり続けることが至上命題です。

 では、使う側の私たちのほうはどうかというと?

 変化についていか「ねばならない」という考えは、札幌 Geezer にはありませんが、少なくともどのような変化が起きているのかくらいは、知っておきたいと考えています。

 そうすることで、変わっていくことに対する柔軟性を維持できるように思うのです。何歳になっても、石頭にはなりたくないですからねw

 最後になりましたが、テーマを切り替えるにあたり参考になった動画と投稿を紹介しておきます。

参考にしたYouTube動画

参考にした投稿記事 

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